都障退教第22回学習会「いまどうなっているの?東京の障害児学校」

~踏ん張っている後輩に声をかけ励まし、今も保護者とつながっている人はさらに太くつながり、自分の住む地域で話せる仲間を増やしていくこと~

学習会は12月29日(月)参加者29名を得て実施されました。
最近の障害児学校はどうなっているのかという多くの会員の皆さんの声に応え、近年退職した3名の退教会員の方と都障教組書記長から現場の具体的な様子をリアルに話していただきました。
その実態は次のようです。

①日の丸・君が代の押し付けはますます恒常化し、職務命令はより綿密でそれが当たり前の状態に慣らされ、多様な教育観を持ちにくくなっている。
入学式・卒業式等の行事には異動した旧担任や育児休暇中の教員等も参加できない。

②年数回あった職員連絡会(昔の職員会議)もなくなった。発言はできないが、みんなが顔を合わせ各学部の様子を知るよい機会だったのに、今は企画調整会や運営委員会での報告をデーターで見るのみで、忙しい職務の中で見過ごしてしまいがち。

③全校研修は危機管理研修などが年21回もあり、管理職が講師のことが多い。公開研究会の授業、年次研修、研究授業等は、質の高い授業を目指し、一人1ケースパソコンに貼り付けることになっていて、指導案つくりに追われている。

④教育条件は劣悪、児童生徒が増えているのに改善しない。設置基準がない状況で、大規模化(児童生徒150教職員250名等)、過密化で教室、施設・設備の不足、教員不足は恒常化

⑤働き方改革は名ばかり 管理職からの時短パワハラもある。保護者との対応もじっくりできず、自宅で22時23時まで仕事し、早朝に出勤する等資料作成に追われる状況。児童生徒が下校後隣の人と話す気力もない程疲れ果てている。

⑥職場はますます階層化し、校長の判断で決めるのが当たり前、主幹会議を4等級会議と呼んでいる職場もある。外部専門家や介護職員の配置は教員定数の削減とセットで分掌の負担も増大。等々、驚くことばかり!!でも、このような劣悪な現場でも、子ども達の笑顔や成長する姿に励まされ若い人も頑張っている。という報告に、終盤は私達退職者はどう応援できるのか?様々な意見が出ました。

介護職員との連携では、数十年前の介助員闘争のことを伝え、子どもを通し共に教育環境の改善をめざす力に変えていけたら良い。
学校設置基準もなく教員定数法の基準を満たしていない、違法状態の障害児学校の今の状況を変えていくには、社会の仕組みや制度を変える力を培っていくことが、現場で頑張っている後輩を応援していくことになる。

踏ん張っている後輩に声をかけ励まし、今も保護者とつながっている人はさらに太くつながり、自分の住む地域で話せる仲間を増やしていくことを確認しあった学習会になりました。

都障退教

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